妊娠したいネット:
まず、≪Peerfeel≫を立ち上げられた藤原社長にお話を伺います。
≪Peerfeel≫の事業を立ち上げられたきっかけはどのような理由からなのでしょうか?
藤原 渉社長 |
藤原社長:
もともと健康食品販売会社に7年おりまして、お客様の電話受付業務のマネージメントをおこなっていました。つまりお客様の窓口です。
そこで、お客様からの問い合わせにお答えするうちに商品そのもののご質問のほかに、健康のこと、家庭の悩みなどさまざまなお話を伺いました。 自分の話を聞いて欲しいという方が非常に多いことがわかり、心のケアを行うカウセンラーの存在が必要だと体感しました。
そこで、“物”の販売とは全く別の事業として“心”のケアを行う事業を立ち上げたいと思いました。 |
妊娠したいネット:
弊サイトの掲示板も、さまざまな意見交換や悩み相談、アドバイスなど活発なやりとりがされています。
やはり不妊の問題は、なかなか悩みを相談できる人や場所がないということでしょうか?
藤原社長:
そうですね。
わたしは地元が大阪ですので、大阪在住のカウンセラーを探しました。不妊の悩みを共通で持っていらっしゃる方同士のコミュニティはサイト等などでもありますが、自ら不妊治療の体験をされたプロの不妊カウンセラーが、カウンセリングを行うことが一番かと思い、昨年の6月にお会いしたのが日本不妊カウセリング学会認定の不妊カウンセラー林本恵子さんでした。
妊娠したいネット:
林本さんへうかがいます。不妊カウンセラーという、まだ耳なじみのない職業ですが、周りの反応はいかがですか?
通常病院の医療従事者がカウンセリングを行う場合が多いと思ったのですが。

不妊カウンセラー
林本 恵子氏(プロフィール)
日本不妊カウンセリング学会
認定書 |
林本さん:
通常、不妊カウンセラーは、専門クリニックなど病院の中の付加価値サービスとして、医療従事者が(たとえば看護師さん)兼任されているケースが多いようです。しかし、たとえば、不妊治療の方法に疑問や不満があったり、先生との相性が悪い、先生に信頼が置けないのではないかといった相談、あるいは転院を考えている人には院内カウンセリングはデメリットです。病院と患者の関係はどうしても患者が受身になって言いたいことを言えずにいるということがあります。即効性という意味では院内カウンセリングにメリットがあるといえますが、治療方法や医療的な説明が中心となる院内カウンセリングには限界があるとも思います。また、その病院の患者でなければカウンセリングを受けることが出来ないといったケースもあります。 不妊を経験したわたしが行う不妊カウンセリングは、医療従事者が行うものとは別のものだと思っています。同じ経験をした者、同じ痛みを知る者が、同じ立場や目線になって、医療の現場とは別の視点で不妊に悩む方々をサポートすることが望ましいと考えています。そのような意味で、病院外の専門不妊カウンセラーとしては大阪で初めてと言っても良いでしょう。 |
妊娠したいネット:
不妊カウンセリングについての考えをお聞かせください。
林本さん:
不妊カウンセリングは、医療ではありません。また治療方法やアドバイスを押し付けるようなことはいたしません。私自身が、不妊治療の体験者です。不妊の問題を前向きに捉え、おひとりおひとり相談者が自分自身と向き合い、より良い答えを見つけ出せるようお手伝いをしています。悩みや話を打ち明けストレスを発散できる場所だと思ってください。
妊娠したいネット:
林本さんがカウンセラーをめざした理由はどのような理由からなのですか?
林本さん:
わたしも6年ほど前から現在に至るまで不妊のコミュニティサイトを立ち上げて、その中で掲示板を運営しております。そこに書き込みをなされる「不妊」というお悩みを抱えた方々や、治療当時の自分以上に苦しみをもった方たちと接してきました。
しかし、掲示板でのやりとりには、それまで以上の不妊に関する知識も必要でした。もっと自分自身も勉強し「不妊カウンセラー」という資格を取得し、不妊に悩む方々が前向きに一歩進む為の道を見つけるサポートができればと考え、不妊カウンセラーの資格をとりました。
ただ、不妊カウンセラーという“肩書き”が、不妊に悩む方々を救えるわけではありません。あくまでも、自分自身が自信をもって相談者と接することが出来るようになる為に、必要な資格だったのです。
妊娠したいネット:
どのような相談がありますか?
林本さん:
不妊の問題は、さまざまなケースがありますね。「二人目不妊」や「男性不妊」、人間関係・夫婦関係、不妊原因となる身体的な事情、治療にまつわる金銭的な事情など、お一人お一人、背景も悩みの内容もそれぞれ違います。
たとえば、男性不妊が主な不妊原因となったカップルは、まずご主人側においては性を否定されたような感じに陥って自己のアイデンティティが崩れてしまう方がいます。どのように現実を受け入れるかということが問題です。奥さんに申し訳ないと思う自責の念にかられつつ、男性不妊であることを本人が受け入れるのにただでさえ時間がかかります。
また周囲の心無い言動に振り回されたり、不妊治療に対する偏見や、自身の焦りなど多くの要因が複雑に絡み合って夫婦ともに深く悩みに陥ってしまうケースなど、個人だけの悩みにとどまらずパートナーや周囲の人たちも巻き込んで、そして将来の人生設計までもが悩みとなってしまいます。
妊娠したいネット:
不妊カウンセリングの効果のほどはいかがでしょうか?
林本さん:
一度のカウンセリングが60分(最大で90分まで延長可)ありますから、一度カウンセリングを受けられると、ホっとされて前向きになられる方も多いです。時には涙したりすることでスッキリし「思い切って話して良かった」と言って下さる方が多いです。
もちろんたった一度では、話しきれないこともありますから、複数回カウンセリングを受けることが望ましい場合もあります。
妊娠したいネット:
カウンセリングの方法ですが、現状対面と電話とどちらが多いですか?
林本さん:
今のところはお電話の方が多いですね。ご自宅などリラックスした環境でお話できるし、遠方の方からのカウンセリングも可能ですから。
しかし、対面カウンセリングの方が結果的にはカウンセリング効果があるようです。
妊娠したいネット:
海外では、一家にセラピストやカウンセラーなど、心のうちを打ち明けられる場所が日常的に設けられてますが、日本ではなかなか定着しませんね。
林本さん:
日本では「カウンセリング」というと、精神的に弱い人のための医療という印象が強く、マイナスのイメージを持っておられる方が多いように思います。
不妊カウンセリングは決して特別なことではありません。まちがったイメージを払拭したいと思います。
不妊カウンセリングは、ご自分が不妊と向き合って、どう感じて変化していくかが重要です。具体的な悩みに気づくこと、そして人に打ち明けて自分で解決方法の糸口をみつけることなのです。だから決して押し付けたり、アドバイスはしません。心が軽くなり、前向きに考える方法を見つけていけるものと信じています。
一般にカウンセラーと言うと、何か教えを請うような取っ付きにくい印象を持たれている場合が多いと思いますが、もっとホームドクター的に身近に話せる場所であり、気軽に利用可能なものです。
妊娠したいネット:
ありがとうございました。
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