おすすめクラッシック音楽Vol.1
チャイコフスキー: 弦楽セレナーデ
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なにごとにも始めと終りはあるものですが、気持ちが安らかになる曲、好きな相手を思いやるような曲の中でまず始めに選ぶとしたら、いったいどのような曲が相応しいのでしょうか。
サー・コリン・デイヴィス(指揮) |
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この曲は、1880年(明治14年)の9月から11月にかけて作曲されました。
初演はモスクワで行われ、聴衆は喝采を送りました。
作曲に先立つ3年前、チャイコフスキーは貴族のフォン・メック夫人という彼の音楽ファンとの文通を始めました。 それは経済的な援助と共に、真の理由は定かではありませんが、<絶対に逢わないこと>が条件となっていました。そのような援助もあって経済的に安定したチャイコフスキーは1878年に勤めていたモスクワ音楽院を退職します。
そして、彼はロシア国内をはじめ、フランスやイタリアにも旅行をし、作曲を続けていきます。弦楽セレナーデは、そうした環境の中で作曲されました。
作曲した場所は妹の嫁ぎ先であるウクライナです。
この曲はチャイコフスキーが若いときに世話になったモスクワ音楽院教授のアルブレヒトに捧げられました。彼はモーツァルトが好きだったで、そのことを知っていたチャイコフスキーはモーツァルトの時代に流行した弦楽編成だけのセレナーデを作曲したのです。
この曲についてチャイコフスキーは、メック夫人に「心の感じるままに作曲され、芸術的価値を失わないものと信じています」と述べています。
チャイコフスキーの弦楽セレナーデは4つの楽章からできています。
胸を打つイントロで始まる第1楽章は、かつて某人材派遣会社のCMで採用されたほど現代にも通用する印象的なメロディです。
もし誰か好きなひとへの熱い想いを音楽にするとしたら、このような音楽になるのではないでしょうか。それほどロマンチックなメロディで曲が始まります。
この第1楽章を聞いただけで胸がキュンとなること受けあいです。本当にチャイコフスキーは涙が出そうなほど切なく美しいメロディを書きました。
彼自身は、「モーツァルトへの敬愛、彼の様式を模倣した」と述べています。
第2楽章は、典雅なフランス風のワルツ。
これもワルツが得意のチャイコフスキーならではの名曲です。
それに続く第3楽章<エレジー>(哀歌)はロシアの憂愁そのもの。
遠い昔の憧れを思い浮かべるようなしみじみとした曲調です。
一転して元気で弾むようなリズムの第4楽章もロシア民謡「牧場には」や「青いりんごの木の下で」が用いられていますが、最後は印象的な第1楽章のテーマが繰り返され、熱い想いを振り返るように曲を閉じます。
作曲の8年後にプラハを訪れたチャイコフスキーは、1歳下の友人、ドヴォルザークにこの作品のコピーを贈り、その返礼として、ドヴォルザークは交響曲第7番を返しました。
ほとんど同時期に作曲されたこの2つの弦楽セレナーデは、どちらも歴史に残る名曲として親しまれています。
チャイコフスキーの弦楽セレナーデは名曲中の名曲なので、たくさんのCDがありますが、演奏、録音ともに素晴らしいこのCDをお奨めします。ほとばしる熱い想いがまるで大河のようにとうとうと流れ行く名演奏です。
このCDには、どこか懐かしい響きに彩られたもうひとつの名曲、ドヴォルザークの弦楽セレナーデも入っていて、こちらも名演です。
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ストレスフリーミュージック選者プロフィール |
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射手座、O型。
初めてクラシックに目覚めたのは1960年代後半、中学生のとき。 |


